
明治末期から大正期にかけて広まったとされる“ポークカツレツ”を油で揚げる“とんかつ”へと変化させたのは東京・上野の「ぽん多本家」であると言われていまして…
昭和期には庶民の味として広く受け入れられるようになったそうであります


そんなことでか、福岡では“老舗”と呼ぶに相応しいとんかつ店を見つけることができず…
“とんかつ”が誕生した大正期に因んだのか、大正通り近くにお店があるからなのかはわかりませんが、比較的歴史がある『大正亭』を訪ねることにいたします
大正ロマンをイメージしたかのような雰囲気でありまして、客席の中央には大テーブルが置かれていることで一人でも気兼ねなくお邪魔することができますし、それを囲うようにテーブル席が並びます


昨日までよりも一段寒さが増したようなお昼でありましたので、季節限定で提供される「カツ鍋定食」にも惹かれたのですが…
黒豚のロース肉が使われたかつ重「赤坂重」をいただくことにいたします
お肉はそれほど厚くはありませんが、きめが細かくジューシーでありますし、歯切れが良い柔らかさと甘さがあって…
そんな黒豚の旨味を損なわないことやサクッとしたパン粉の歯ざわりを活かすために、煮込まれることなくお重の仕上げに乗せらるところにこだわりを感じます
添えられるお味噌汁を豚汁に変更していただいたのですが、豚肉のほか、大根や人参、里芋、牛蒡、こんにゃくと具だくさんでありまして…
卓上に置かれたゆず七味の香りとともにおいしくいただきました
接客スタッフは元気ですし、しっかりっとした気配りもできていて…
何より笑顔が素敵であったことが印象的でありました
【黒ブタかつれつ 大正亭】
福岡県福岡市中央区赤坂1-3-1 赤坂ピアレ1F
092-732-7711
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