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東京都中央区新富
武家屋敷跡に置かれた遊郭が吉原へ移転された後も、100軒近い置屋や多くの料亭がある花街として賑わっていたところらしく…
マンションやオフィスビルが立ち並ぶエリアではありますが、戦災を免れたこともあり今でも当時の建物が多く残っているだけでなく、当時の芸妓さん達に足袋を提供したであろう『大野屋總本店』や『松し満』『躍金楼』と言った料亭が存続しているのであります



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で、おいしい和食がいただきたい気分である今日、お邪魔させていただくのは『躍金楼』
1873年の創業から150年続く老舗は黒い板塀に囲われていて、お庭から垂れ下がる柳や、門を潜った先にある石畳に風情を感じることができます
お店に入ると10席ほどのカウンターに立つ店主らしき職人さんに迎えられ「天ぷらを召し上がられるのであれば揚げたてがお出しできるカウンターへどうぞ」と促されます


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お座敷でいただく会席料理は予約しておかなければいただくことができないようですが、カウンター席で提供されるお昼のお品書きにはお手頃にいただくことができるお料理が並びます
割烹料理店であるとのことで「鰈煮おろし膳」や「豚の角煮膳」などをいただいてみたいところでもありますが、お店の“推し”は天ぷらであるようですから、まずは「天ぷらとさしみ膳」をいただくことにいたします
豊洲市場から仕入れたという紀州の平政と北海道のまぐろ、同じく北海道の水蛸と角が立ったお刺身の3種盛り その鮮度の高さも然ることながら、丁寧に仕事が成された"つま"の美しさに老舗割烹店のこだわりを感じることができました


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そして天ぷら
写真を撮っても良いですかとの問いに対して「お客さまと従業員が映らないようにしていただければ大丈夫です」との応えをいただいただけでなく…
揚げたてを一つずつお出ししていますが、写真を撮られるのであればまとめてお出ししましょうかなどとの気配りまでいただけたのであります
とは言え折角の揚げたて天ぷらでありますので、その熱々をいただきたくことにいたします

海老、キスと続いて…
ご飯に乗せて天丼スタイルで召し上がられるようでしたらと天丼用のタレを用意していただけていましたので、2本目の海老はご飯に乗せたあとそのタレをちょっと垂らしていただきます
その後、大葉、南瓜と続いて〆となりましたが、サクッと揚がった衣をまとう海老のムチムチ感やキスのふっくら感を堪能させていただくことができました



老舗のこだわりを感じる仕事のクオリティはお座敷での会席料理をいただいてみたいと思わせるものでありますし、敷居の高さを感じさせない接客も心地よいお店でありました



【割烹 躍金楼】
東京都中央区新富1-10-4
03-3553-0365

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