何とか閉店時間に間に合うことが出来た
土曜の夜と日曜が休みだし、平日だって20:00までの営業であるため、なかなか行くチャンスが無かったお店である

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関内で“とんかつ”と言えば「勝烈庵」があまりにも有名であるが、そのすぐそばに、「丸和」というとんかつ店がある
カウンター10席ほどと、4つのテーブル席の小さなお店である
お店の中央に揚場があって、いかにも職人って感じの主が、黙々とカツを揚げているのである

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ロースかつ定食とエビフライ(1本)をオーダーすると、ブロックのロースをおもむろに取り出し、スライスしてくれた
注文が入ってから肉をスライスするのだから、ドリップが出てしまい、旨味を損なうなんてことは無いのである
慎重に低温の油へいれ、じっくりと火を通す
主の耳は油の音に集中しているようだ
ころあいを見計らい、鍋の火を強くし油の温度を上げる
これぞ職人技である

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そんなこだわりの揚げ上がりがコレ
見事なピンク色である
衣はサクッと揚がり、お肉はジューシー、しかも厚切りである
コレこそが、専門店が揚げる“とんかつ”だと納得する

秋田産のお肉を使っているらしく、白身(脂)の甘さが際立つ美味しさだし、パン粉も手作りと言うだけあって、サクッとした食感が美味しいとんかつであった
このお肉、何と250gもあるというので、美味しさだけでなく、満腹感も十分に満すことが出来た

一人でカウンターに座り、とんかつをいただいていたら、無愛想と思っていた主が話しかけてくれた
見た目とは異なり、意外と気さくな主である
実はこの主、昔はサラリーマンだったらしい
脱サラで、「丸一」へ修行に入り、このお店で独立したのだとか・・・
他にも、同様に「丸一」から独立したものがいるそうだけど、皆が脱サラなのだとか・・・
コレにもちょっと驚きである
そんな独立組が15店ほどあるとのことで、その中でも数店が「丸」と言う文字を使わせてもらっているとのことである

で、この独立組みは皆が、「丸一」のソースを使っているらしい
ココのソースは粘性が少なくサラッとしている
とんかつの味を邪魔することが無いソースなのだけど、食べ終わった後に、ちょっと甘みがある美味しさの余韻を残すものである
コレが忘れられず、また足を運んでしまうのであろう

きっと関内で、一番美味しい「とんかつ屋」であろう



【とんかつ 丸和】
神奈川県横浜市中区住吉町5-61
045-641-0640