泰明小学校から新橋方向へと伸びる泰明通り
と言っても大きな通りではなく、昭和32年創業の蕎麦屋『泰明庵』や昭和40年創業の中華料理店『東生園』が並ぶ昭和感が溢れる細い路地でありまして…
年季を感じる地味な色合いの建物が並ぶ通りの一角に一際目立つピンクの壁面
そこが目的のお店『カンティーナ シチリアーナ』であります
1階はバル感覚で気軽に利用できるようにとカウンター席 が中心でありまして、その脇にある階段で2階へと
2名掛けのテーブルが並べられるフロアはシックな雰囲気であることから落ち着いた食事を楽しむことができますし、ビル一棟がお店であるようで3階にも客席があるようです
いただくのは予約をしておいた「シェフおまかせスペシャルランチコース」
南イタリアに浮かぶシチリア島のお料理をコンセプトにしたお店でありますし、その日に入荷した新鮮な食材を 使ったお任せであるとのことですから、どんな魚介料理がいただけるのかとワクワクいたします
冷前菜はカリフラワーのジェノベーゼにじゃがいものトルティージャ、それにオレンジサラダとシンプルなものでありましたが、温前菜ではシチリアの代表的イワシ料理である「ベッカフィーコ」が提供されます
松の実をイワシの開き身で巻き込み、パン粉を塗してオーブン焼されたものでありまして…
全く青臭さを感じることのないイワシのおいしさを楽しみます
続くのは「タリアテッレのボロネーゼ」
日本ではスパゲッティが使われることが多いのですが、本場イタリアではタリアテッレなどの平麺を使うことが一般的でありまして…
かつてイタリアへ旅行した際には20mm幅を超えるほどのパッパルデッレでいただいたことを思い出します
いわゆるミートソースのような挽肉とは異なり、塊肉をじっくりと煮込まれたことで、お肉はホロホロでありますし、その旨みが溶けこんだトマトソースは濃厚であることから幅広な麺との相性が良いのでありましょう
お魚のお料理は「メカジキの黄金焼き」
サバやイワシ、海老、タコ、イカなど、日本の市場に並ぶものと変わらない魚介が漁れるのですが、なかでもメカジキは一般的な家庭の食卓にも上るポピュラーなものであるそうで…
シンプルに塩胡椒だけで調味されたメカジキを焼き上げたものに卵黄のソースが塗られ、オリーブオイルとトマトソースを纏って提供されます
もちろんそれもおいしくいただいたのですが、ガーリックオイルでソテーされた真菰筍が実に良い感じでありまして今日一番のお気に入りであります
お肉料理は「アリスタポーク」
ローズマリーとにんにくだけで香り付けされた豚ロースの塊を焼き上げるシンプルなお料理でありますが、その下味が上手くロース肉の旨みを引き出していることで、余計なソースを必要としないおいしさでありました
この豚肉
どこのものかはわかりませんが、ムチッとした食感のおいしさだけでなく、白身(脂身)の甘みが際立っておいしいものでありました
デザートはお馴染みの「パンナコッタ」と、シチリア発祥だという「カンノーリ」
親指ほどの大きさに丸められた生地にクリームが詰められたお菓子であるのですが、このクリームが実に甘みとコクのあるものでして…
飲み物はアイスティーを頼んでいたのですが、コーヒーにしておけば良かったと、少し後悔であります
【CANTINA SICILIANA】
東京都中央区銀座6-2-6 1F~3F
03-6228-5567
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